長期投資で得られる最大のメリットと初心者でも簡単なオススメ株式購入方法
当ブログでも、再三申し上げてきましたが、株式投資において勝ち残る方法は長期投資しかないと考えています。
短期投資では市場に勝つことはほぼ不可能に近く、メリットもほとんどありません。
しかし、株式を長期で投資することによって、市場に勝つことは可能です。
そこで今回は、長期投資で得られる最大のメリットをお伝えし、どのように株式購入すれば良いかを考えていきます。
株式投資の利回りを長期で見ると本来持つ収益率を手にすることができる
1年などの短期投資だけで利回りを見ると、株価はランダムウォークし上にも下にも振れ幅は大きくなります。
ところが、長期の投資で利回りなどを見ると全く異なる世界が見えます。
短期投資では、株式市場や個別銘柄の株価の動きに法則性はないので、予知することはできませんが、投資期間を5年平均や10年平均と伸ばすと、変動幅が狭まっていくのです。
これは、歴史を振り返ってみても、長期に投資することによって、株式が本来持つ収益率に収束(法則性がある)していくことが証明されています。
もちろんこの歴史には、世界大戦やベトネム戦争、ブラックマンデーや9.11同時多発テロ、リーマンショックなどの国家の危機を挟む期間で見ています。
株式に長期投資をすることによって、統計上においての細かな変動要因が取り除かれ、株式が本来持つ収益率を手にすることができます。
長期投資はインフレ率も味方にできる
短期投資はゼロ・サム・ゲーム(誰かが得をすると誰かが損をする)ですが、長期投資では、経済が成長するにつれて株式市場も成長するので、全体的にインフレ率を上回ることが可能になります。
※世界経済はインフレを目標としている。
インフレが起こった時は投資家としてどう行動するべきか『インフレが起こった時の資産防衛』でも申し上げた通り、現金だけを持っていたり、短期投資だけで売買を繰り返すと、インフレは物価が上昇しますので、資産は時が経つにつれて目減りしていきます。
株式や不動産へ長期的に投資をしていると、経済が成長する限りインフレ率を上回る収益率が得られます。
日本の個人投資家は間違った解釈をしている人が多い
過去に日本政府(GPIF)も失敗?アクティブ運用では市場に勝てない『インデックス投資の優位性』でもお伝えしましたが、かつては日本政府ですら、株式投資への考え方は間違った解釈をしていました。
また、欧米などとは違い、投資に関する教育や情報が不十分であること、株式投資などは一般市民に馴染みが薄いことなどが原因で、特に日本の個人投資家の方の中には、株式投資に関して間違った解釈をしている方が非常に多いと言われています。
個別銘柄を見極めることは非常に困難
日本の個人投資家の間で間違った解釈をされている点の一つが、個別銘柄を買う点に関心がいき、値上がりが期待できる銘柄を選ぶことが運用の秘訣とされていることです。
割安になっている銘柄を探す、配当が高い銘柄を選ぶ、スマートフォンのアプリやドローンなどブームが到来すると予想される銘柄を探すなど、株式投資に関する雑誌や情報などを見て、アナリストがお勧めする銘柄を選ぶことが、資産運用で勝ち残ることができると考えられているように見えます。
もちろん、個別銘柄を分析し投資することは間違いではありません。
ウォーレン・バフェットのように、徹底的に企業を分析し個別銘柄を選択できれば、資産運用で勝ち残ることは可能ですが、私たち一般人に、ここまで分析できる力があるかと言われれば、疑問に思うこともあります。
株式の売買のタイミングだけで儲けることはほぼ不可能
もう一つの間違った解釈は、売買のタイミングで儲けることが理にかなっていると思われていることです。
安値で買って高値で売り抜くといった売買手法に多くの個人投資家が憧れて、それを実現した人が賞賛を集めています。
しかし、その売買手法に挑戦した人が何人いて、何人が成功したのでしょうか?
雑誌などを見ていると、成功した人は大々的に絶賛され、その手法や選んだ銘柄などが何ページにもわたって記載されています。
逆に、失敗した人が紹介されているページはほとんどありませんし、昨年成功した人が翌年大きな失敗をしても、それを紹介されることもありません。
ちなみに、短期売買で成功している人は、投資家全体の10%です。
※株価を短期的に予測することは不可能『短期売買の90%は負けている』
複利効果は長期投資で得られる最大の特権
では、どのような投資方法で株式投資を行えばいいのか?
それは、長期投資で全世界(日本を含む)への分散投資をすることです。
分散投資の方法は以下をご覧ください。
- 国内株式へ投資するなら日経平均連動ETFを超長期で保有する『株式投資初心者』
- 外国株式への投資の必要性とオススメできるETF銘柄 『全世界へ分散投資』
- 資産運用の理想的なポートフォリオの割合と不動産投資の必要性
複利効果は利息が利息を生む効果
例えば、国内株式50%:外国株式50%で組み合わせたポートフォリオの期待利回りが、年平均7.25%としますす。
※これは現実的な数字です。
これを、何十年間も長期に運用すると、毎年7.25%の利回りを得ることができます。
そして、この長期的に株式を保有することで得られる最大の特権は、複利効果を得ることができることです。
複利効果(複利の法則)とは、運用で得た収益をそのまま投資に回すことで、利息が利息を生んでふくらんでいく効果のことです。
時間を味方につければ複利効果を最大限に活かせる
例えば、現金で、40歳から60歳までの20年間で2000万円、30歳だと30年間で2500万円蓄えようとすると、単純計算で40歳ですと年間100万円、30歳ですと83万3000円を積み立てる必要があります。
ところが、この貯金するはずの現金を株式投資に回し、毎年7.25%の複利で運用できたとすると、40歳で年間44万円、30歳で年間24万円の積み立てで、目標に届きます。
また、この複利効果は、運用期間が長ければ長いほど顕著に現れます。
例えば、運用期間が20年だとする場合の、必要積み立て額の40%強の現金を用意すれば、残りは複利効果によって自然に増やしてくれます。
それに対して、運用期間が30年だとすると、必要積み立て額の30%弱の現金を用意すればいいことをがわかります。
また25歳で30歳と同じように年間24万円の積み立てを35年間続けると、60歳の時には資産額は3800万円となっています。
要するに、5年早く開始するだけで、1300万円を超える金額がプラスになって積み上がります。
時間がある若い人ほど、複利効果を最大限に活かすチャンスが恵まれているのです。
積み立てで株式投資を行うと分散効果が生まれる
また、積み立てで株式投資を行う場合、複利効果を得れることともう一つ大きなメリットを与えてくれます。
それは時間による分散効果です。
毎月、定期預金のように、2万円ずつ株式を購入するという『定時定額投資法』を実践することで仕入れを安くし、利益を確実に手にすることができます。
さらに、定時定額投資法は、運用や金融に勉強は全く必要なくて、誰でもいつでも始めることができます。
運用などに頭を使うこともなければ、相場の動きに気を使うこともありません。
毎月決められた金額を決められた商品に投資していくだけです。
このような時間分散は、下げ相場であっても超長期では値上がりが期待できるのであれば、購入単価の引き下げではプラスに働きます。
またこの手法はドルコスト平均法とも呼ばれています。
定時定額投資法の優れた点は、単価が高い時は少ししか買うことができず、単価が安い時は多く買えるので結果としては平均購入額を安く抑えることができます。
ゆうちょや銀行や証券会社窓口から投資信託を購入してはいけない
株式投資などの知識がない方や買い方がよく分からない方などは、ゆうちょや銀行などが勧める投資信託を購入するケースが多く見られます。
「株式投資は危険だけどゆうちょや銀行が勧めるなら信用できる」
といった理由で安易に購入するのはあまり良い選択とは言えません。
元本リスクがある投資信託の販売経験があまり無い
’近年貯蓄から投資へ’の流れが加速していますが、銀行やゆうちょは、今までに元本リスクがある商品を積極的に販売した経験があまりありません。
それは、販売した投資信託からの運用が原因で顧客に損が出る可能性が高いことと、顧客も損失に慣れていない人が多いからです。
そのため、損の出にくいことを優先(元本リスクが非常に低い)して販売する投資信託を選んで販売しています。
しかし、理想的なリスク資産と安全資産の割合のポートフォリオを組むことは不可能です。
販売手数料や信託手数料が非常に高い
ゆうちょや銀行は、投資信託を販売した時の手数料や信託報酬などで利益を得ています。
では、その手数料などはいったい誰が払うのでしょうか?
それは、ゆうちょや銀行で投資信託を購入した顧客です。
不正に手数料を取っているわけではなく、間に入った人(担当者)に支払うお金なのです。
手数料を最安値に抑えて投資するにはネット証券でETFを購入
ゆうちょや銀行、証券会社窓口で投資信託を購入すると手数料は高くなりますが、ネット証券で個人が投資信託を購入すると、手数料を低く抑えることができます。
その理由は簡単で、窓口や担当者(アドバイザーなど)を間に入れず、直接銘柄を購入できるからです。
そして、ネット証券にはETFと呼ばれる、株式(個別銘柄)の購入と同じようにリアルタイムの売買ができる銘柄を購入することもできます。
※長期投資・資産運用するなら知っておくべきETF『初心者編』
ETFは投資信託より手数料が安い場合が多いので、とても魅力的です。
ETFを購入するのにオススメのネット証券はSBI証券とマネックス証券
私がメインに利用しているネット証券は、SBI証券とマネックス証券です。
選んだ理由は、取扱商品の多さと手数料の安さで、それぞれの特性を活かすためにこの二つを使い分けています。
国内株式(ETF)をメインに取引するのに利用しているSBI証券
SBI証券
SBI証券は、国内口座開設数ダントツNo. 1だけあって、取扱商品の豊富さや手数料の安さが魅力的で、国内株式(ETFなど)を購入する際に利用しています。
外国株式(ETF)をメインに取引するのに利用しているマネックス証券
マネックス証券は、外国株式(ETF)を購入する際に利用しています。特に、米国株式(ETF)の銘柄の取扱商品が豊富ですので、そこから世界中の外国株式(ETF)に投資することできます。
まとめ
- 株式投資の利回りを長期で見ると本来持つ収益率を手にすることができる
長期投資はインフレ率も味方にできる - 日本の個人投資家は間違った解釈をしている人が多い
個別銘柄を見極めることは非常に困難
株式の売買のタイミングだけで儲けることはほぼ不可能 - 複利効果は長期投資で得られる最大の特権
複利効果は利息が利息を生む効果
時間を味方につければ複利効果を最大限に活かせる - 積み立てで株式投資を行うと分散効果が生まれる
- ゆうちょや銀行や証券会社窓口から投資信託を購入してはいけない
元本リスクがある投資信託の販売経験があまり無い
販売手数料や信託手数料が非常に高い - 手数料を最安値に抑えて投資するにはネット証券でETFを購入
ETFを購入するのにオススメのネット証券はSBI証券とマネックス証券
国内株式(ETF)をメインに取引するのに利用しているSBI証券
外国株式(ETF)をメインに取引するのに利用しているマネックス証券