リーマンショックと共に記録した日経平均史上最大の上昇率と史上2番目の下落率を記録した日を振り返ってみました
リーマンショックが起こった2008年を振り返りどのように株価が暴落したかを見てみるでもお伝えした通り、2008年は歴史をひっくり返すほどの激動の一年でした。
その中でも、日経平均株価が史上最大の上昇率を記録した10月14日、ブラックマンデーに次ぐ史上2番目の下落率を記録した10月16日は、想像がつかないほどの暴騰と暴落を記録した日でした。
そこで今回は、リーマンショックと共に記録した日経平均史上最大の上昇率と史上2番目の下落率を記録した日を振り返ってみました。
2008年10月14日の日経平均の1日の値動きは史上最大の上昇率を記録
G7でEUやアメリカで銀行への資本注入などの具体策が相次いだことや、10月10日までの大幅な下落率を記録していたことも相まって、3連休を挟んだ10月14日の日経平均株価は、18年ぶりに史上最大の上昇率を記録しました。
朝方には、日経平均先物とTOPIX先物はサーキット・ブレーカーが発動(下落ではなく上昇で)され、一時取引が停止されるほど急伸しました。
日経平均株価と先物を中心に買い注文が殺到し朝方からストップ高銘柄が続出
日経平均株価 1日の値動き
- 始値 8407.94円
- 高値 9455.62円
- 安値 8407.94円
- 終値 9447.57円 前日比 ▲1171.14円 +14.15%
日経平均先物 1日の値動き
- 始値 9330円
- 高値 9720円
- 安値 9230円
- 終値 9680円 前日比 ▲1660円 +20.69%
TOPIX
終値 956.30 前日比 ▲115.44円 +13.73%
東証2部指数
終値 2046.46円 前日比 ▲168.97円 +9.00%
テクニカル指標(2008年10月14日)
日経平均の移動平均かい離率
- 25日 11278.18円(-16.26%)
- 75日 12479.81円(-24.29%)
- 200日 13213.20円(-28.49%)
- 総合かい離率 -69.01%
- 東証一部の騰落レシオ 62.31%(+7.88)
東証一部売買高 23億8300万株
東証一部売買代金 1兆9209億5500万円
東証一部売買高上位
- 新日鉄 1億4781万株 365 ▲71
- 住金 7218万株 282 ▲50
- 三菱重 4793万株 409 ▲68
- 三菱自 4042万株 140 ▲29
- 双日 3956万株 202 ▲39
- 長谷工 3764万株 74 ▲18
- 東芝 3313万株 398 ▲46
- 日立 3277万株 600 ▲36
東証一部売買代金上位
- 三井住友FG 866.65億円 64.50万 ▲93000
- トヨタ 697.31億円 3720 ▲500
- 新日鉄 513.28億円 365 ▲71
- ホンダ 457.37億円 2485 ▲375
- NTTドコモ 343.86億円 15.05万 ▲14500
- ソフトバンク 302.46億円 1147 ▲59
- 武田 294.09億円 4660 ▲500
- 三菱商 284.07億円 2020 ▲300
東証一部 騰落銘柄数
- 値上がり 1678銘柄(過去最高)
- 値下がり 25銘柄
- 変わらず 6銘柄
東証一部値上がり率上位
- 世紀東急 +95.00% 39 ▲19
- 富士機工 +45.45% 160 ▲50
- クラリオン +42.85% 100 ▲30
- 川島織セル +40.81% 69 ▲20
- 旭テック +40.74% 38 ▲11
- ビクセラ +40.00% 175 ▲50
- 三井松島 +38.46% 180 ▲50
- アネストワン +38.46% 180 ▲50
東証一部値下がり率上位
- パシフィック -15.62% 2700 ▼500
- オンワード -10.79% 826 ▼100
- タクトホーム -10.57% 16910 ▼2000
- リサ -9.36% 38700 ▼4000
- アイコム -8.98% 1884 ▼186
- クリード -7.92% 35450 ▼3050
- アデランス -7.37% 816 ▼65
- マツキヨHD -6.02% 1794 ▼115
東証一部 業種別騰落率上位
- 鉄鋼 +20.81%
- 空運 +17.79%
- 不動産 +17.75%
- 非鉄金属製品 +17.30%
- 証券・商品 +16.62%
- 輸送用機器 +16.37%
- 機械 +16.37%
- 海運 +15.88%
東証一部 業種別騰落率下位
- 情報・通信 +8.71%
- 倉庫・運輸 +8.72%
- 電気・ガス +9.49%
- 水産・農林 +9.53%
- 食料品 +10.15%
- 医薬品 +10.35%
- 陸運 +10.79%
- 小売業 +10.89%
東証一部の大手企業で構成される225銘柄の中で82銘柄がストップ高を記録
金融株や輸出関連株、資源関連株を中心に買い注文が殺到し、トヨタや三菱UFJ、キャノンやソニーなど、普段では値幅いっぱいに動くことは滅多にない銘柄でさえも、ストップ高を記録しました。
当時日経平均株価を構成していた225銘柄のうち、終値でストップ高を記録したのは、その36%に当たる82銘柄に達しました。
2008年10月16日の日経平均の1日の値動きはブラックマンデーに次ぐ史上2番目の下落率を記録
金融危機が景気の後退につながるとの懸念から、前日のNYダウ平均株価の大暴落し、それに続いて、日経平均株価も輸出株や銀行株などの主力株を中心に、ブラックマンデーに次ぐ史上2番目の下落率を記録しました。
14日に史上最大の上昇率を記録した上げ幅も、帳消しにしてしまうほどの大暴落でした。
日経平均株価と先物を中心に売り注文が殺到し主力株を中心にストップ安銘柄が続出
日経平均株価 1日の値動き
- 始値 9400.85円
- 高値 9400.85円
- 安値 8458.45円
- 終値 8458.45円 前日比 ▼1089.02円 -11.41%
日経平均先物 1日の値動き
- 始値 8300円
- 高値 8740円
- 安値 8230円
- 終値 8250円 前日比 ▼1240円 -13.06%
TOPIX
終値 864.52 前日比 ▼90.99円 -9.52%
東証2部指数
終値 1977.55円 前日比 ▼70.16円 -3.61%
テクニカル指標(2008年10月14日)
日経平均の移動平均かい離率
- 25日 11004.95円(-23.13%)
- 75日 12355.00円(-31.53%)
- 200日 13152.92円(-35.69%)
- 総合かい離率 -90.35%
- 東証一部の騰落レシオ 57.42%(-9.28)
東証一部売買高 25億6068万株
東証一部売買代金 2兆1757億6100万円
東証一部売買高上位
- 新日鉄 1億0237万株 300 ▼31
- 三菱UFJ 1億0236万株 741 ▼80
- 住金 5717万株 230 ▼31
- 長谷工 4903万株 73 ▼5
- 日立 3814万株 555 ▼36
- 三菱自 3453万株 119 ▼9
- 三菱重 3420万株 350 ▼40
- 東芝 2927万株 348 ▼41
東証一部売買代金上位
- みずほFG 858.45億円 34.30万 ▼50000
- 三菱東京UFJ 766.84億円 741 ▼80
- 三井住友FG 671.56億円 52.80万 ▼94000
- トヨタ 575.59億円 3310 ▼340
- 武田 465.51億円 4460 ▼490
- NTTドコモ 409.39億円 14.57万 ▼4700
- ソニー 394.28億円 2320 ▼345
- ホンダ 375.31億円 2115 ▼240
東証一部 騰落銘柄数
- 値上がり 87銘柄
- 値下がり 1611銘柄
- 変わらず 16銘柄
東証一部値上がり率上位
- 広済堂 +11.15% 299 ▲30
- XNET +9.53% カイ 78100 ▲6800
- パソナG +9.52% 57500 ▲5000
- サンナゴヤ +9.52% 57500 ▲5000
- テンプHD +9.37% ウリ 560 ▲48
- はるやま +7.55% 470 ▲33
- Uアローズ +6.50% 802 ▲49
- エムスリー +6.19% 31.7万 ▲18500
東証一部値下がり率上位
- アジア投資 -21.29% 85 ▼23
- ワコム -19.58% 82100 ▼20000
- DOWA -19.31% 284 ▼68
- イビデン -18.95% 1710 ▼400
- 明電舎 -18.66% 170 ▼39
- 東邦鉛 -18.51% 176 ▼40
- 三菱紙 -18.29% 134 ▼30
- JFE商HD -18.24% 251 ▼56
東証一部 業種別騰落率上位
- ゴム -0.41%
- 空運 -2.93%
- 電気・ガス -3.64%
- 陸運 -4.21%
- サービス -5.48%
- 小売業 -6.35%
- パルプ・紙 -6.49%
- 情報・通信 -6.53%
東証一部 業種別騰落率下位
- 海運 -13.61%
- 鉱業 -13.52%
- 卸売業 -13.44%
- 石油・石炭 -13.13%
- 精密機器 -12.64%
- 証券・商品 -12.41%
- 金属製品 -12.37%
- 非鉄金属製品 -12.10%
東証一部の主力株を中心にストップ安銘柄が続出
ストップ安銘柄 東証一部 175銘柄(メガバンク、野村HD、コマツ、主力大手商社など)
普段であれば、東証一部の主力株がストップ安になることは滅多にありません。
それにも関わらず、ここまで多くの大企業の株価がストップ安になるということは、異常な暴落だったことがわかります。
1000円超の暴騰や暴落は、近年でも見られる光景ですが、2008年10月当時の日経平均株価は10000円を切っており、現在と比べると
2016年8月 16500円 : 2008年10月 8458円 = 当時の約1.95倍
となりますので、現在で言うところの2000円超の暴騰・暴落ということになります。
まとめ
- 2008年10月14日の日経平均の1日の値動きは史上最大の上昇率を記録
日経平均株価と先物を中心に買い注文が殺到し朝方からストップ高銘柄が続出
東証一部の大手企業で構成される225銘柄の中で82銘柄がストップ高を記録 - 2008年10月16日の日経平均の1日の値動きはブラックマンデーに次ぐ史上2番目の下落率を記録
日経平均株価と先物を中心に売り注文が殺到し主力株を中心にストップ安銘柄が続出
東証一部の主力株を中心にストップ安銘柄が続出