長期投資・資産運用するなら知っておくべきETF『初心者編』
長期投資で資産運用するために、特に詳しい現状や企業業績などの情報が調べにくい海外投資で非常に有効なETFでの株式投資は、初心者にも非常に優しく、国の情勢や今後の成長など、国単位や地域単位で、概要を大まかに理解すれば容易に投資でき、とても魅力的な投資方法です。
ETFとは投資信託の一種で機関投資家が運用してくれる
ETFとは、Exchange-Traded Fundの略です。
そもそもETFは、米国のインデックスに連動するように開発されたのですが、現在では世界全体のインデックスや、特定の国・地域のインデックスに連動するETFも数多く上場しています。
日本では上場投資信託と呼ばれており、ETFとは投資信託の一種なのです。
ETFの運用はほとんど投資信託と変わりありません。
しかし、投資信託と比べるとETFの方が有利な点がいくつかあります。
ETFの利点は売買のしやすさと運用コストが安い
ETFで投資・資産運用する場合と、投資信託で投資・資産運用する場合とでは、売買の方法と運用コストの面で大きな違いがあります。
ETFは容易に売買できる
ETFは通常の個別銘柄への株式投資と同じく、リアルタイムな売買が可能です。
1日の間でも、安いときに買って、高いときに売れます。
投資信託の場合、追加型と呼ばれるタイプのものは原則的に毎日売買できますが、売買価格は取引所での取引が終了してから決定するため、リアルタイムな価格で売り買いをすることができません。
ETFは保有期間の運用コストが安い
通常の投資信託の運用管理費(信託報酬)は0.5〜2%程度ですが、ETFは0.1〜1%程度です。
この小さな違いで見ると大したことはないと思いがちですが、数字にしてみると非常に大きな違いが見えます。
運用管理費(信託報酬)とは機関投資家に支払う運用代行賃
まず初めに、運用管理費(信託報酬)とはETFや投資信託の運用を代わりにしてもらうために支払う代行賃のようなものです。
これは、1年間に支払う代金で、1年間運用しない場合でも365日の日割り計算で徴収されます。
例)投資信託の場合
- 投資額:500万円
- 信託報酬:2%
- 支払額:10万円
例)ETFの場合
- 投資額:500万円
- 信託報酬:1%
- 支払額:5万円
仮に500万円投資し1年後に売却したと仮定し、信託報酬が上記の場合、たったの1%の違いですが、支払額は倍です。
これを5年、10年保有し続けるとどうなるでしょうか?
国産車を1台買えるほどの額になります。
ETFを国内で買うべきか海外で買うべきか
ETFはニューヨーク証券取引所だけでなく、東京証券取引所にも上場しています。
しかし、日本の株式市場に上場しているETFの種類は近年増えてきてはいますが、まだまだ少ないのが現状です。
また、日本に上場しているETFは、日経平均やTOPIXなど日本株のインデックスに連動するものがほとんどで、海外のインデックスに連動するETFは非常に少ないのです。
日本に投資する場合は国内ETFで買うべき
日本の株式に投資する場合は断然国内ETFを購入することをオススメします。
特に初心者の方は、いきなり個別銘柄を購入するとハイリスクハイリターンになる確率が非常に高く、日本株式市場が好調でも大きな損失を生んでしまう場合も考えられます。
また、信託報酬の運用コストも非常に安いこと、為替のリスクもないことも利点です。
ラインナップも豊富で、大型株や小型株などを中心に組み込まれて運用している銘柄などもありますので、リスクを分散しながらポートフォリオを組む楽しみもあります。
海外、特に新興国やフロンティアに投資する場合は海外ETFで買うべき
日本の市場に上場している海外ETFは、銘柄が少ないだけでなく、信託報酬も高く、オススメできません。
海外、特に新興国やフロンティアに投資する場合は、香港やシンガポール、ニューヨークの証券取引所に上場しているETFを買うことをオススメします。
海外のETFは非常にバリエーションが豊富で、国・地域が充実しているだけでなく、大型株や中型株、小型株、資源や製造業、消費といった業種別、高配当銘柄に限定したものなど、さまざまタイプの銘柄があります。
また、最近は日本の証券会社も海外株式取引サービスに力を入れており、海外に上場するETFが手軽に売買できるようになりました。
ETFを始めるときや銘柄選択に重宝するWebサイト
こちらのサイトはETF銘柄選択に非常に役に立つだけでなく、運用コストや年率平均リターンなどが比較でき、本当に重宝するサイトです。
まとめ
- ETFとは投資信託の一種で機関投資家が運用してくれる
- ETFの利点は売買のしやすさと運用コストが安い
- 日本に投資する場合は国内ETFで買うべき
- 海外、特に新興国やフロンティアに投資する場合は海外ETFで買うべき
- ETFを始めるときや銘柄選択に重宝するWebサイト(わたしのインデックス『myINDEX』)