国内株式へ投資するなら日経平均連動ETFを超長期で保有する『株式投資初心者』
前回、資産運用の理想的なポートフォリオの割合と不動産投資の必要性でお伝えした通り、資産運用で理想的なポートフォリオは年齢別でリスク資産の割合が変わること、不動産(自宅)を所有している人は不動産投資をポートフォリオに組み入れないことなどを見ていきました。
それを踏まえて今回は、実際に国内株式をポートフォリオに組み入れる場合、どのようにどんな銘柄を採用するのが最適か考えてみます。
株式は投資する銘柄を増やすことで値動きの激しさを抑えることができる
株式には日本株式と外国株式の2つの資産クラスがあります。
そして、株式投資はギャンブルや博打のイメージがあるように、確かに株式の値動きは日々激しくて乱高下し、ボラティリティが高くリスクが高い投資であることは確かです。
だからと言って、そのリスクを避けて安全な資産ばかりのポートフォリオを組んでしまうと、思うようにリターンを得ることができません。
少ない銘柄に投資するのではなく幅広い銘柄を取引することでボラティリティを低くする
では、乱高下を繰り返すリスクの高い株式をどのように運用すればいいのでしょうか?
それは、投資する銘柄を増やすことです。
株式市場では数え切れないほどの銘柄が存在し、上場して売買されています。
急成長して大きく値が上がる銘柄もあれば、業績不振で値下がりして倒産してしまう銘柄もあります。
また、新しく上場する銘柄や合併によって凄い値上がりをしたり、不正会計で上場廃止になる銘柄など様々あります。
少数銘柄の個別株式に重点的に資産を振り分けて投資をすると、値上がりした場合はいいのですが、その投資している銘柄が倒産や上場廃止になってしまうと、資産は全て吹き飛んでしまいます。
一部上場企業の中でも誰もが知っているような会社を10銘柄以上に投資対象を増やすことで、値動きを互いに補うようになり、収益のブレ(ボラティリティ)は低下していきます。
どれだけの大企業でも長期的に株価が上昇し続けるとは限らない
しかし、10銘柄以上をいざ選ぶとなっても、その銘柄選択はとても難しいのが現状です。
10年以上の株式投資の経験があったとしても、長期にわたって少しずつ利益をあげていき、株価が上昇し続ける企業を選ぶことは非常に困難で、ましてや初めて株式投資をする人は実質不可能と言えます。
例えば、かつて優良企業と考えられ上場廃止に追い込まれるわけがないと思われていた「日本航空株(JAL)」が2010年2月19日に上場廃止になったこともあります。
それだけでなく、長い歴史の中では、有望視されていた大企業が衰退していき、倒産などしていった例も数多くあります。
株式投資が初心者の方は迷わず日経平均連動のETFを購入するべき
資産運用に慣れていない人や株式投資をあまりしたことがない人の運用は、特定の銘柄を選択するのではなく、国内株式市場全体を買うことが合理的だと言えます。
流動性と手数料が安い日経平均連動型ETF
- 日経225連動型上場投資信託 (1321)
- 運用会社:野村アセットマネジメント
- 信託報酬:0.24%(年率・税抜)
- 配当:あり
- 純資産総額:3.1兆円
- 上場インデックスファンド 225 (1330)
- 運用会社:日興アセットマネジメント
- 信託報酬:0.23%(年率・税抜)
- 配当:あり
- 純資産総額:1.5兆円
上記の銘柄を購入できる証券会社
ポートフォリオに組み入れた銘柄は長期保有することで本来の収益性を得ることができる
株式を20年や30年といった超長期の期間で投資をし続けることによって、値上がり値下がりの変動要因は長期トレンドの中に吸収されていきます。
そして、長い期間投資することによって経済全体の成長率を反映した株価が姿を現します。
超長期で見ると株価と経済は緩やかな右肩上がりで成長している
短期では大きく乱高下するように見える株式市場も、超長期でみれば一貫して右肩上がりになっています。
それは超長期運用によって変動要因が取り除かれて、株式という資産クラスの本来の収益性が上昇トレンドになって見えてきます。
これらにより株式投資においては、市場全体を買って超長期にわたって継続することで、経済発展の恩恵を投資のリターンとして手にすることができます。
まとめ
- 株式は投資する銘柄を増やすことで値動きの激しさを抑えることができる
少ない銘柄に投資するのではなく幅広い銘柄を取引することでボラティリティを低くする
どれだけの大企業でも長期的に株価が上昇し続けるとは限らない
株式投資が初心者の方は迷わず日経平均連動型のETFを購入するべき
流動性と手数料が安い日経平均連動型ETF - ポートフォリオに組み入れた銘柄は長期保有することで本来の収益性を得ることができる
超長期で見ると株価と経済は緩やかな右肩上がりで成長している