情報処理や相場の読み方のヒントをくれる株式投資の名言・格言まとめ
毎日数え切れないくらいの情報が飛び交う株式市場。
その情報処理をひとつ間違えば、翻弄されたり、大きな損害に繋がったりすることもあります。
他にも、相場を読む難しさや、思いもよらない動きをする株式市場の動向など、事前に予期しておかなくてはいけないことが、たくさんあります。
そこで今回は、偉大なる投資家や、昔から相場の世界で語り続けられている、情報処理や相場を読むヒントをくれる名言・格言を見ていきましょう。
株式投資においての情報収集や処理の難しさを教えてくれる名言・格言
早耳の早倒れ
誰よりも早く情報を手に入れて、その情報を活かして株式投資をいち早く行っても損をすることが多い。
情報を手に入れても、その情報が間違っていないか、本当に株価に影響するのかどうか、などをしっかりと確認する必要がある。
政策に売りなし
政府が力を入れて進めようとしている政策に関連した企業は、相場の主役になり、大きく値上がりすることがある。
その政策に逆らって、関連銘柄を売ると、失敗をする。
人気は熱しやすく冷めやすい
人気だけで値上がりした銘柄は、人気というメッキがはがれ落ちると、株価も値下がりする。
画期的な新製品などの材料が飛び出して、値上がりした銘柄は、2〜3ヶ月後には、値上がり以前の株価に近い水準にまで戻っていることが多い。
知ったらしまい
情報はみんなが知ってしまえば、もう情報ではなくなり、単なる事実に過ぎなくなる。
その頃にはその情報(事実)は株価に織り込まれており、価値はもうなくなっている。
知識は本でも学べるが、勘は実戦で強くなる
株式投資の知識はある程度、本でも学ぶことはできるが、相場が今後どのように動くか、いつどの銘柄をいくらで買えば・売ればいいかなどは、最終的に勘に頼る面が大きい。
この勘は、本などで得ることは難しく、実戦で磨くしか有効な方法ない。
習うより慣れよ、という言葉には、株式投資の勉強についても深い意味を持つ。
上り坂の悪材料は買い、下り坂の好材料は売り
上昇相場で悪材料が飛び出し、相場が下げる場面があれば、その後上昇に転じる可能性が大きいため株を買い、下降相場で好材料が飛び出し、値上がりした場面があれば、その後相場は再び下げに転じる可能性が高いため売り、という意味。
一般的には、好材料は買い、悪材料は売りだが、相場環境次第では、逆に動くことも頭に入れておかないといけない。
知らないものには手を出すな
株式投資で最もやってはならいことは、中身がよくわからないものに手を出すことである。
投資の世界では知らないものに手を出すと、大怪我をすることが多い。
知って行わざるは知らざるに同じ
今が絶好の買い場、売り場ということが分かっていても、実行しなければ何も知らないのと同じこと。
知識は行動を伴ってこそ花を咲かせ、果実をもたらすことができる。
順にいて逆を忘れず、逆にいて己を捨てず
すべてが順調にいっている時でも、逆に不運に見舞われる恐れがあることを忘れず、不運に見舞われても自分自身を見失わないようにしなければならない。
株式投資においても、どんな大相場でも永遠に上げ続ける相場はなく、どこかで大きな下げ相場に転じる。
どんな悲観相場でも永遠に下げ続けることはなく、どこかで上げ相場に転じる。
慢は損を招き、謙は益を招く
慢心、傲慢な心は損失を招き、謙虚な心は利益をもたらす。
心がけ次第で、人は幸運を招いたり、不運を招いたりする。
相場を読む難しさやヒントをくれる名言・格言
山高ければ谷深し
谷深ければ山高し
相場の山が高ければ高いほど、下げに転じた時には谷が深くなり、相場の下げが深ければ深いほど、上昇に転じた場合の山は高くなることが期待できるという意味。
当たり屋につけ、曲がり屋に向かえ
予想がよく当たり、儲かっている人を当たり屋、予想が外れ大損をしている人を曲がり屋という。
当たり屋のすることを真似し、同じことをすれば儲かり、逆に、曲がり屋の反対のことをすれば儲かる。
行き過ぎもまた相場
株式相場に行き過ぎはつきもので、上に行き過ぎるとバブル、下に行き過ぎるとバブル崩壊という現象が起きる。
相場は、景気や企業業績、金利など+人気(需要関係)によって決まる。
この人気だけは予想外の事が起こりやすく、人気次第で相場は大きく変わり、上に行き過ぎたり下に行き過ぎたりするものである。
しかし、この行き過ぎも相場の一環に過ぎない。
不景気の株高
景気が良くなれば株価も上昇するというのが一般的な考え方だが、ごく稀に、不景気なのに株価が大きく上昇して大相場に発展することもある。
いわゆる金融相場がその代表格で、景気が悪いために、企業は設備投資を手控えたり、不景気による低金利政策が実施され、債券や預貯金の魅力もなくなる。
そこで、使い道のなくなった企業の資金が株式市場に流れ込み、不景気の株高が起こることもある。
金融相場は、景気が回復し、金利が上昇すれば終わりを告げ、そしてその後にやってくるのは景気回復に見合った業績相場である。
買いやすい相場は安い
売りにくい相場は安い
買いやすい相場、売りにくい相場とは、相場が大きく下落して相当な安値水準にある時です。
日本を代表するような優良株までが安値水準で放置されている時などは、景気や企業業績が悪いなど、それなりの理由がある。
また、相場は一度、下落トレンドに入ると、一定期間続く傾向があり、弱気相場では割安感が強まっても株価はなかなか上昇せず、むしろさらに下落するケースも少なくない。
買いにくい相場は高い
売りやすい相場は高い
買いにく相場、売りやすい相場とは、相場がかなり上昇して相当な高値圏にある時です。
どの銘柄も数年来の高値をつけており、PER(株価収益率)も割高で、このような時には景気や企業業績が好調で、投資家の人気も高い。
しかも、相場は一度、上昇トレンドに入ると、それが一定期間続く傾向があり、強気相場では株価はなかなか下落せず、むしろ上昇を続けるケースが少なくない。
大保ち合いは大相場
ボックス相場が続いた銘柄は、保ち合いを上へ抜けると大相場に発展することが多い。
ボックス相場では、上限に近づくと信用取引の空売りが増える。
ところが、株価がその上限を突き抜けて大きく値上がりすると、空売りしていた人たちが慌てて買い戻さなければいけなくなり、株価上昇に拍車がかかるようになる。
株価の里帰り
株価は元の古巣に戻る
上昇相場に転じると、株価はかつて付けた高値を目指して上昇することが多く、下げ相場に転じると、かつて付けた安値に戻ることが多い。
上り100日、下げ10日
相場は長い時間をかけて少しづつ上昇していくが、下げる時は大暴落を重ねて、坂道を転げ落ちるように、あっという間に元の安値に戻っていく。
辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、戌笑い、亥固まる、子は反映、丑つまずき、寅千里を走り、卯跳ねる
干支によって相場の傾向を言い表した言葉。
辰年、巳年には相場は天井をつけ、午年は尻下がり(年後半から下げ)、未年は辛抱の年となり、申年と酉年には波乱が起こり、戌年は笑い(上昇)、亥年には相場が固まって(安定)くる。
子年には相場は活況となり、丑年はつまずく、寅年は株価急騰・急落することが多く、卯年は株価が飛び跳ねるような動きをする、という言い伝え。
陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる
陰(不況、下げ相場)と陽(好況、上げ相場)は循環しており、陰が頂点に達すれば、陽となり、陽が頂点に達すれば、陰となる。
石が浮かんで、木の葉が沈む
株式市場では時に、常識では考えられないような現象が起きることがある。
不景気の株高などが典型的なケースで、不景気で使い道のなくなったお金が、株式市場に流れ込み、マネーゲームの様相を強める。
友なき方へ行くべし
株式投資で大きな成果を上げようと思ったら、みんなとは逆のことを行うべき。
みんなが買うときは売りか見送り、みんなが売るときは買いか見送りを実行すればいい。
相場が高いは七難隠す
株式相場が低迷すると、株式を保有している金融機関や企業、個人投資家の運用成績が悪化するだけでなく、景気や企業業績、金融システム、年金などにも悪影響を及ぼすことになりかねない。
株価が高くなると、そういう様々な問題を解消することができる。
相場は相場に聞け
相場は予想外の動きをすることがあるが、そういう場合には、大半の投資家が知らない材料・情報を相場が織り込んでいる可能性が高い。
相場がなぜこのような動きをするのか、相場の動きから判断することも必要だ。
漁師は潮を見る
漁師が漁をするときには、潮の流れを見て、魚が取れるかどうか、どれぐらい取れるかなどを判断する。
相場師は相場の流れを見て、投資作戦を考える。
夜明け前が一番暗い
景気でも相場でも最悪期を脱出する直前が一番暗くて、深刻に見える。
しかし、最悪期を迎えたら、景気回復、相場の上昇も近い。
森を見て木を見ず
木を見て森を見ず
森のことばかり気にしていると、ここの木がどうなっているのかを見ることができない。
木のことばかり気にしていると、森がどうなっているのかを見ることができない。
相場全体の流ればかり気にして、個別銘柄の研究を怠っていると、株式投資で成功するのは難しい。
逆に、個別銘柄の動きばかり見て、相場全体の流れを見失っていては、株式投資で成功するのは難しい。
鹿を追うものは山を見ず
鹿を追う猟師は、鹿のことしか眼中になく、山のことをほとんど気にしていない。
投資家は、個別銘柄のことばかり気にしていると、相場全体が今、どのように状況にあり、今後どうなるかについて深く考えることを忘れがちになる。
相場全体が崩れてしまえば、個別銘柄の業績がどれだけ良くても、相場全体の流れに押されて、値下がり傾向をたどることは避けられない。