株式投資の基本指標『ROE(自己資本利益率)』を見極める
株式市場には数え切れないほどの上場している企業があります。
どの企業に投資をすればいいのか?
企業のどの投資指標を見ればいいのか?
それを判断する上で、私が長期投資をする際、最も重点的に見る指標が、『ROE(自己資本利益率)』です。
ROEとは企業が資本を効率よく使っているかを見る指標
数多くある投資指標の中でも私が最も重点的に見る指標が『ROE(自己資本利益率)』です。
文字通り、資本をどれだけ効率よく使って利益をあげたかを示す指標です。
近所のラーメン屋さんでも、大手大企業でも、商売の基本は、少ないお金を使って大きな利益をあげることです。
ROEとは簡単に言うと、企業(自分)が持っているお金をどれだけ効率よく使ったのか?を知るものだと思ってください。
日本の企業ですと、ROEが10%以上あれば優良企業だと言われています。
海外投資家が好むのはROEが高い企業
外国人投資家が好んで買うのは、ROEが高い企業の株式です。
なぜ外国人投資家が好んで買う株式に注目するのかというと、日本の株式市場の外国人投資家の売買シェアは約6割(委託注文ベース)と言われているからです。
このことから、日本株の上げ下げは海外投資家の動向がカギを握っているといっても過言ではないと言えます。
ROEの詳しい内容
ROE(Return On Equity)
自己資本利益率または株主資本利益率
企業の収益性を測る指標
自己資本(株主資本)、つまり株主(私たち)による資金が、企業の利益(収益)にどれだけつながったのかを示します。
計算式
ROE(%) = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
例
株式会社 A
- 自己資本 400億円
- 当期純利益 60億円
ROE(%) = 60 ÷ 400 × 100 = 15%
株式会社 B
- 自己資本 10000億円
- 当期純利益 1000億円
ROE(%) = 1000 ÷ 10000 × 100 = 10%
株式会社Bの方が自己資本も当期純利益も高く、優良企業に見えますが、株式会社Aの方がROE(収益率)が高いのです。
ROEを見る時、もう一つ見なければいけない指標『株主資本比率』
実際にROEが10%以上ある企業を見つけたとしましょう。
しかし、ROEだけ見て優良企業だと判断するのはまだ早いのです。
それは、企業が株主から集めた資本のほかに、銀行などから借りて集めた負債があるからです。
資本と負債の比率が株主資本比率
例えば、ROE10%の企業が2社(A社とB社)あったとしましょう。
この2社をROEだけで見ると、どちらも同じ値ですが、
A社は銀行から借りた負債が900億円、株主資本が100億円
B社は銀行から借りた負債が100億円、株主資本が100億円
だったとします。
これを下記の式で計算してみましょう。
株主資本比率の計算式
株主資本 ÷ 総資産(株主資本+負債) × 100 = 株主資本比率
例
A社
株主資本比率 = 100 ÷ (900+100) × 100 = 10%
B社
株主資本比率 = 100 ÷ (100+100) × 100 = 50%
同じROEであっても、A社は株主資本比率が10%しかなく、B社は50%もあります。
株主資本比率が低いということは負債が多いということ
ROEがいくら高くても、株主資本比率が低いことはあまり好ましくありません。
負債を多く抱えていると、負債の返済額も大きいです。
しかも、企業の業績が良い時期は問題ないのですが、思いもよらない不幸に見舞わられた時、負債の返済などが滞ってしまったり、最悪の場合ですが、上場廃止になる可能性も秘めているのです。
逆に株主資本比率が高いと、そういった可能性が低く、尚且つROEが高いということは、非常にお金の使い方が上手な企業だといえるのです。
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JPX日経インデックス400とは、2014年1月に新たに設立されたETFです。
特にROEが高い企業で構成されています。(過去3年間のROE単純平均は11.1%の企業群)
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