株式投資においての情報処理の仕方を教えてくれるウォール街に伝わる名言・格言集
株式市場に毎分刻みで流れる、銘柄や指標などの情報があります。
現代では、インターネットも普及し、海外の情報などもいち早く入手できます。
しかし、それは他の投資家も皆同じで、テレビや新聞やインターネットから入ってくる情報は、すでに他の投資家も知っており、株価にはもうその情報が織り込まれた価格をつけていることが少なくありません。
ウォール街にいるプロの投資家も例外ではなく、それらの情報をもとに株式投資を行い、失敗してしまったという人も多くおり、それを教訓に、数多くの名言や格言が語り続けられているのです。
情報処理の仕方を教えてくれるウォール街の名言・格言集
株価は企業の実体価値プラス需給プラス人気で決まる
株価は企業の実体価値(業績や財務内容など)、需給関係、人気などによって決まることが多い。
株価は基本的に実体価値に収束されるものだが、人気によって需給関係に大きな変化が起こり、それが株価変動を加速する働きがある。
噂で買って、事実で売れ
好材料は、噂の段階(投資家にあまり知られておらず、株価がそれほど大きく反応していない段階)で買って、それが間違いない事実とわかって株価が大きく値上がりしたところで売れば、確実に儲かるという教え。
ニュースは発表された瞬間、古くさいものとなる
ニュースは正式に発表された段階で、みんなに知れ渡るため、情報としての価値は無くなり、報道済みの古くさいニュース、単なる事実となる。
このため、新聞報道などを見て、面白そうな材料だから買ってみようと考えると、株価はその材料をすでに織り込み済みで、期待通り値上がりせず、むしろ好材料で尽くしで値下がりすることも少なくない。
筋の耳打ち信用するな
証券業界には情報通と呼ばれる人たちがいて、細かい情報を集めて、それを株の売り買いに利用している人たちだ。
しかし、そういう人たちが集めた情報は、ガセネタも多く、「君だけに情報を教えてあげるよ」などと耳打ちされた情報を信用してはいけない。
証券業界では一人に話した情報は、すぐに各方面に流れるので、たちまち市場全体に伝えられるのだ。
買う人には100の目が必要だが、売る人は1つの目で十分だ
買うためには、今、この銘柄を買うのがベストかどうかを判断しなければならない。
そのためには業績予想、財務内容、材料、人気、PER、配当利回り、株価推移、相場全体の流れ、景気、金利、為替、米国市場の動向、その他多数に目配り・気配りしなければならない。
そういう意味ではいわば100の目が必要となる。
しかし、売る時には、この値段で売れるかどうかだけを判断すれば良い。
そう意味では1つの目があれば十分ということになる。
普通のトレーダーは、ウォール街に来ると、
多くの人に相場観を聞きたがる。
しかし、大半は尋ねている本人より知識がない
トレーダーは誰でも自分なりの相場観を持って株式投資を行っている。
それでいて、証券街にやってくると、他人の相場観を聞きたがる。
それは他人がどのような相場観を持っているか気になるし、自分と同じ相場観の人に出会うと安心する、といった面があるからだろう。
そのように熱心に他人の相場観を聞きたがる人は、研究熱心な人が多く、聞く相手は、本人より知識がないというケースも少なくない。
自分より相場を知らない人の助言に従ってはならない
自分より相場を知らない人とは、株式投資を始めて間もない、または失敗している友人・知人、入社して間もない証券会社のセールスマンなどだ。
生半可な知識しか持たない人に教えられると、間違ったことを教えられることが多い。
自分より知らない人の助言に従ってはならないのだ。
初心者にとって一番悪い教師は、少しばかり相場を知っている人たちである
株式投資やゴルフなどを始めて間もない人は、自分の知識や経験をやたら他人に教えたがる傾向がある。
その格好の餌食にされるのが、初心者だ。
何も知らない初心者が、中途半端な知識しか持たない人に教えられたのでは、良い結果が出るわけがない。
生っかじりの知識は、危険である
わずかな知識しかないのに、自分はよく知っていると思い込んでいる者は、何も知らないということを知っている人より厄介である。
何も知らないことを知っている人は、知ろうという努力をした上で慎重に物事を始めるが、自分はよく知っていると思い込んでいる人は、ろくに勉強もしないまま、すぐに行動に移して失敗するのだ。
百冊の理論書は1回の売買にしかず
株式投資についてよく知りたいと思ったら、自分で一度、最低限の株式を買ってみれば良い。
そうすれば、株式投資をするためには、どんな知識が必要かすぐわかるだろう。
その段階で、株式投資の入門書、研究書などを数冊買って読めば、必要な知識が頭の中に入りやすい。
必ずしも市場にいる必要はない
株式投資に必要な情報を集める場合も、株式相場や銘柄などについて考える場合にも、株式市場にいる必要はない。
昔は証券会社の店頭に座って、刻々と変わり続ける株価ボードを1日中眺めている投資家も少なくなかったが、そういう投資家は目先の売買に陥りがちで、大きな成果は得られなかったに違いない。
今ではインターネットを利用すれば、株式投資に必要な情報の多くを手に入れることができるし、自宅にいながらにして株式投資もできる。
市場にいる必要性はますます薄れている。
卵が生まれるまで卵は買うな
卵(新製品など)が生まれるという情報だけで、関連銘柄を買ってはならない。
その商品がヒットするとも限らないし、卵が生まれてから関連銘柄を買っても遅くはない。
危機の時にはいつも、その部屋にいない誰かのせいにされる
株価が大暴落したような時には、その原因をつくった戦犯は誰かが市場関係者やマスコミなどで取りあげられる。
大量の売りを出した機関投資家、あるいは金利を引き上げた中央銀行などがその戦犯とされがちだ。
しかし、株価の大暴落は、実体価値以上に上げ過ぎていた相場が、下げるべくして下げただけで、きっかけは何でもよかった、というケースが少なくない。
市場関係者やマスコミは、誰かを犯人と仕立て上げて、うっぷんを晴らしたり、納得したがる傾向がある。
1分足チャートは地獄への一里塚
株価チャートは日足、週足、が基本。
1日の細かい株価変動を表す1分足チャートは、デイトレーダーがよく利用しているが、デイトレードでは大半の人が失敗している。
そこでデイトレーダーがよく利用する1分足チャートを地獄への一里塚として表現している。
最良の預言者は過去である
歴史は繰り返す、という言葉があるが、歴史を研究すると、将来の予測に役立つことがよくある。
株式相場の歴史もまた、同じようなパターンを繰り返すことが多い。
このため、株式相場を研究するためには、過去の相場の歴史を見てみるのが有効な方法となる。
証券会社のレポートは読みません。
床屋へ行って「散髪したほうがいいかな」と聞くようなものです
米国の著名な投資家、ウォーレン・バフェットの名言。
証券マンの仕事は株を売ること。
株を売るためには、強気の相場観を持ち、常に推奨する銘柄を持っていなければならない。
証券マンに相場見通しを聞いたり、推奨銘柄を聞くのは、床屋へ行って「散髪した方がいいかな」と聞くようなもの。
相場がどんな高値圏にあっても、証券マンは勧める銘柄を用意しているものだ。