ベトナムへの海外投資で資産運用してみよう『ETF・個別銘柄』
前回はベトナムの概要をお伝えしましたが、今回は実際に日本でも買えるETFや個別銘柄のご紹介をいたします。
ベトナムの株式市場は揚がりやすく下がりやすいので注意
2000年にホーチミン証券取引所が、2005年にハノイ証券取引所が開設されました。
2006年には、ベトナムで株式投資が大ブームになり、証券会社にはベトナム人投資家の人だかりで、バブル時代の日本の証券会社支店の店頭のようでした。
それに便乗する形で、一部の日本の個人投資家がベトナム株に積極的な投資を行いました。
現地の証券会社に取引口座を開設するためのツアーが開催されたほどです。
日本の個人投資家を受け入れるために、わざわざ日本語のできるスタッフをおいて対応する証券会社も現れました。
日本から大量の資金が流れ込んだ結果、ベトナム株は2006年に大きなバブルが起きました。
VN指数は、2006年から2007年上期までの1年半で1年半で約3.5倍に膨れ上がりました。
その後、バブルが弾けてしまい、現在のVN指数はピーク時の半分以下の水準に下がりました。
ベトナムの株式市場は非常にボラティリティーが高いので、投資をするうえでは注意しましょう。
ベトナム株はバブル崩壊&リーマンショックの影響から回復しつつある
VN指数は市場最高値の1170ポイントをつけた2007年に3月には、PERが100倍を超える水準になっていました。
その後、リーマンショックによるあおりもあり、VN指数は2009年2月には234ポイントまで約80%もの大暴落をしてしまいました。
それからVN指数は緩やかながら徐々に回復し、2015年には500ポイント台まで回復しています。
それでもPERは15倍ほどでほかのアジア市場に比べると割安な水準ですので、今後の成長率を考えると買い時と言えると思います。
オススメするベトナムの株式相場に連動するETF
筆者がオススメするベトナムの株式相場に連動する2本のETFがニューヨーク証券取引所とシンガポール証券取引所に上場しています。
日本の証券取引所ではなく、海外に上場している銘柄ですが、日本の証券会社からでも取引可能です。
マーケット・ベクトル ベトナムETF (VNM):Market Vectors Vietnam ETF
- 運営会社:ヴァンエック・グローバル
- 取引通貨:米ドル
- 信託報酬 :0.76% (年率・税抜)
- 決算:年1回(12月)
- 配当:あり
- 純資産総額:530億円
販売会社
db x トラッカーズ FTSE ベトナム ETF (DFVT):db x-trackers FTSE Vietnam Index ETF
- 運営会社:ドイツ銀行グループ(db x トラッカーズシリーズ)
- 取引通貨:米ドル
- 信託報酬 :0.85% (年率・税抜)
- 決算:年1回(12月)
- 配当:あり
販売会社
- 楽天証券
オススメするベトナムの個別銘柄
次は、ベトナム国内の企業の中で筆者がオススメする個別銘柄のご紹介です。
ペトロベトナム ガス (GAS)
ペトロベトナム・ガス(Petrovietnam Gas Joint Stock Corporation)はベトナム会社であり、石油・ガスの精製・販売業務に従事している。同社は主に2事業セグメントを通して運営する。ガスとガス関連製品の製造・取引セグメントは乾燥ガス、液化石油ガス(LPG)および凝縮物の製造・取引を行う。サービスセグメントはガスの配送及び関連サービスを提供する。同社はトーチューのクーロン、ナム・コンソン諸島とマレーの3ヵ所のガス盆地からガスを収集する。ガスは盆地から収集された後、パイプライン・システムを通じて中継ステーションに輸送され、内陸に配送される。
ペトロベトナムガスは、ベトナム最大のガス会社です。
ガスの販売による収入は約95%を占めており、他にはPVGASタワーの賃貸収入もあり、さらに子会社7社を所有しています。
人口増加に伴いガスの使用量も上がることからベトナムの人口推移からみてとても魅力的な銘柄と言えます。
2014年実績データ
- PER:11.68倍
- PBR:3.26倍
- ROE:39.02%
- ROA:27.58%
- 配当利回り:5.64%
PERも低く、ROE・ROAも非常に高い、配当利回りも非常に高い、このことからでも非常に優良銘柄だと言えます。
ビナミルク(ベトナム乳業) (VNM)
ベトナム・デアリ・プロダクツ(Vietnam Dairy Products Joint Stock Company)はベトナムの食品生産企業である。同社はさまざま形態のミルク製品及びその派生製品等の乳製品、並びに菓子類及びノンアルコール飲料を生産・販売。同社は包装・物流サービスの提供、農民向けの養殖・育成経過等の技術支援サービスの提供にも従事。
ビナミルク(ベトナム乳業)は、食品生産企業です。
国民には欠かせない食品を扱っており、こちらの銘柄も人口増加に伴い収益が上がりやすい企業です。
また、財務状況も良好で、毎年安定的な収益を確立しており、自己資本比率も76%と高いので、安心して投資できる銘柄でしょう。
2014年実績データ
- PER:14.91倍
- PBR:5.33倍
- ROE:32.60%
- ROA:24.94%
- 配当利回り:4.07%
PERも割安水準で、高いROE・ROAが魅力的です。
さらに配当利回りも良好、売上も良好となれば非常に優良株だと言えるでしょう。
ビナカフェ ビエン ホア (VCF)
ビナカフェ・ビエンホア(Vinacafe Bien Hoa Joint Stock Company)は食品加工業に従事するベトナム会社である。同社は各種のコーヒーとインスタント飲料を生産、売買、輸出入する。同社の製品は焙煎粉砕したコーヒー、オリジナルのインスタントコーヒー、インスタントミルクコーヒー・スリー・イン・ワンと人参コーヒーフォー・イン・ワン、及び栄養価の高いインスタント穀物粉の4種類に分けられる。
ビナカフェ ビエン ホアは、食品加工業の企業です。
主にインスタントコーヒーなどコーヒーに関する商品を米国、カナダ、ヨーロッパ、日本などに輸出しており、安定的な収益を確立しています。
特にベトナムはインスタントコーヒーなどに加工される『ロブスタコーヒー』の産出国であることから、非常に理にかなった商売だと思います。
今は主に輸出で収益を上げている企業ですが、国民の所得向上が伴うと、嗜好品であるコーヒーは国内でも売上を上げていくのではないかと考えます。
2014年実績データ
- PER:14.29倍
- PBR:3.87倍
- ROE:30.75%
- ROA:19.56%
ビナミルクと同じく、PERも割安水準で、高いROE・ROAが魅力的です。
こちらも人口増加と国民所得向上の恩恵を受けやすい銘柄ですので、狙い目と言えるでしょう。
ベトナムの個別銘柄を買うならSBI証券がオススメです
SBI証券は、ベトナム株に非常に力を入れており、取扱銘柄も豊富にあります。
2015年現在の取扱銘柄は355件もあり、今回ご紹介した銘柄以外にも魅力的な銘柄があると思いますので、機会があれば是非検索してみてください。
まとめ
- ベトナムの株式市場は揚がりやすく下がりやすいので注意
- ベトナムの株式市場は割安水準
- ベトナム株式相場に連動するETF
マーケット・ベクトル ベトナムETF (VNM)
db x トラッカーズ FTSE ベトナム ETF (DFVT) - オススメするベトナムの個別銘柄
ペトロベトナム ガス (GAS)
ビナミルク(ベトナム乳業) (VNM)
ビナカフェ ビエン ホア (VCF) - ベトナム株を買うならSBI証券