偉大なる投資家から学ぶ投資の心得『デイビッド・テッパー』前編

偉大なる投資家から学ぶ投資の心得『デイビッド・テッパー』前編

偉大なる投資家、デイビッド・テッパーは、米国の投資銀行ゴールドマン・サックスで低格付け社債(ジャンク社債)のトレーダーとして下積みをし、1993年にアパルーサ・マネジメントを設立。

会社が倒産したり、経営が悪化したりした企業の株式や社債を買い集め利益を上げる。

年率30%の投資収益を上げ、2013年のヘッジファンド報酬ランキングで1位を獲る。

運用資産は200億ドル。

デイビッド・テッパーが強気な発言をすると株式相場が上昇する

米国有力ヘッジファンド、アパルーサ・マネジメントを率いるデイビッド・テッパーの名前から生まれた言葉があります。

テッパー・ラリー

ラリーとは、相場の活況を意味します。

デイビッド・テッパーが強気発言をすれば、それが号砲となって投資マネーが一斉に株式に向かい、その発言からしばらく、株式相場に上昇圧力がかかりやすくなる。そんな現象を指しています。

たった一人の投資家の言葉が市場全体に影響することが可能なのか、信じがたい話です。

しかし実際に、リーマンショックの傷が徐々に回復してきたここ数年の米国株式市場では、デイビッド・テッパーの放つ発言が受け止められるようになりました。

 

事実に基づいた強気な発言だから信憑性がある

「空売りをしている連中がいたら、その墓場からすぐ出てきた方がいい」

FRBが量的緩和第3弾の規模を縮小した時も、ダウ平均株価が史上最高値を更新した時も、市場には高値警戒ムードが漂っていたにもかかわらず、デイビッド・テッパーは強気な発言を続けました。

米国株がずっと右肩上がりの上昇が続いていたとしても、米国株の平均PERはまだ適正水準(16〜17倍)で、米国企業の増益率の高さ、様々なリスクが改善されることで、投資家心理がリスクオンになると予想し、株式相場には前向きな展望が持てると言います。

投資家にとって最大のリスクは、株式を十分に買い持ちしないことだ。高い増益率、高いPERが実現する局面で、空売りも駆使するような投資をしている限りは、市場で絶対に勝てない

 

圧倒的な運用成績が裏打ちされる

同じように強気な発言をする市場関係者は大勢いますが、デイビッド・テッパーだけに耳を傾ける投資家が多いのは、圧倒的な運用成績に裏打ちされたものだからです。

ファンド設立から20年あまり、平均した投資収益率は年率30%に達する驚異的な数字です。

注目すべきは、リーマンショック後の2009年に2.3倍(230%)もの収益をたたき出したことです。

その後もほとんど負けらしい負けがなく、投資には浮き沈みはつきものな世界の中で、驚異的なパフォーマンスを上げ続けているところに、デイビッド・テッパーの凄さがあり、市場関係者に一目置かれる存在なのです。

 

デイビッド・テッパーは本質を正しく見抜く力が高い

マクロ景気、金融政策、企業業績など、市場にはありとあらゆる材料が雑然と並んでいます。

その中で、何が最も重要かを見抜き、それが市場の価格をどのように変えていくかを正確に見通す力が、ずば抜けています。

 

リーマンショック時の金融株買い

2008年9月、100年に一度と言われた金融危機で、信用市場は恐慌に襲われ、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーといった世界最強と称された投資銀行でさえ、経営危機の瀬戸際まで追い込まれました。

ニューヨークのウォール街の誰もが擬心暗鬼になっていた時、デイビッド・テッパーは忽然と表舞台にあらわれました。

2009年初めに米財務省が公表した、米政府が保有する大手金融機関の優先株を、普通株に変える時の条件が記されてる資料を読み解き、猛然と金融機関のあらゆる証券を買い始めたのです。

その時、誰もが躊躇していた金融株を、運用資産の半分以上注ぎ込んだのです。

そして、2009年3月を底に金融株は反発しました。信用市場が徐々に立ち直り、リスク資産の圧縮を急いだ金融機関の経営も正常化に向かい、経営危機の瀬戸際だった大手金融機関の株は、軒並み上昇したのです。

投資してからわずか7ヶ月で、200%以上の利益を手にしたのです。

 

最も大切なことは、様々な材料に惑わされず一点に絞って答えを出す

市場には常に無数の材料があります。

株価は日々のニュースに過剰反応し、投資家の目線もあっちこっちに行ってしまいがちです。

デイビッド・テッパーによれば、「そのやり方では物事の本質から遠ざかってしまう。今この瞬間、最も大切なことは何か、その一点に集中し、そこから確固たる答えを導き出すこと。」これが一番大切なのです。

 

リーマンショック時の本質的なテーマは『FRBの金融政策』

FRBがさらなる量的緩和に踏み切れば、市場にマネーが溢れ出す。この場合、あらゆる金融商品が上昇する。株式、債券、金、すべての資産が上昇する。

ファンダメンタルズが悪くなればなるほど、FRBは金融緩和というアクセルを吹かす

米国経済や雇用が本格的に回復するまで、FRBはひたすら資金を市場に供給し続けるだろう。

だから株高は崩れないという論法でした。

この予測に従うように、FRBは2010年11月に量的緩和第2弾の導入を決め、ダウ平均株価はリーマンショック前の水準を回復しました。

 

FRBの金融政策を甘く見て損失を被ったファンドも多かった

デイビッド・テッパーとは対照的に、FRBの金融政策ではリーマンショックの傷は癒えないと判断し、大胆な空売りを仕掛けたファンドも多かったのも事実です。

その一例として、西海岸サンフランシスコに拠点を構えるパスポート・キャピタルがあります。

損失を被った創業者ジョン・バーバンクはこう語りました。

「株価は通常、企業収益やマクロ景気を織り込んで動く。だが、今の相場は金融政策にすべてが左右されてしまっている。どんな物事にもルールがあるが、金融当局がやっているのは平時ではあり得ないルール変更だ。下降線をたどる実体経済を見れば、明らかな空売り局面なのに、相場はそのように動かない」

FRBとは戦うな。

これが株式市場における金融危機後のキーワードになっていたのです。

 

現在の日本でも同じことが言えるのではないでしょうか?

米国のリーマンショック危機に伴い行われた金融政策と同じように、現在の日本も大規模な金融緩和が行われています。

第二次安倍内閣が成立した2012年後半、それまで誰が日本の株式市場が現在のように高騰すると予測できたでしょうか?

第二次安倍内閣の経済政策(アベノミクス)

  1. 大胆な金融政策
  2. 機動的な財政政策
  3. 民間投資を喚起する成長戦略

この3つの経済政策を発表した時に、日本株へ大胆な投資ができた人は、バブル期の日本を思い出させるような利益を上げれたのではないでしょうか?

日本の経済成長率は上がっていない、アベノミクスは失敗(消費税増税は失敗だと思いますが)、日本は破綻するなど、テレビや新聞で騒がれていますが、大胆な金融政策・金融緩和の前では、株価は下降するどころか上昇を続けています。

FRBとは戦うな=日銀とは戦うな

この公式は頭に入れておいて間違いないと考えられます。

 

まとめ

  • デイビッド・テッパーが強気な発言をすると株式相場が上昇する
  • デイビッド・テッパーは本質を正しく見抜く力が高い
  • 最も大切なことは、様々な材料に惑わされず一点に絞って答えを出す

偉大なる投資家から学ぶ投資の心得『デイビッド・テッパー』後編

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