不動産価格は人口推移より金利が大きく関与する『不動産バブルはプラザ合意(米国の尻拭い)で起こった』

不動産価格は人口推移より金利が大きく関与する『不動産バブルはプラザ合意(米国の尻拭い)で起こった』

不動産価格は、人口推移(買いたい人がたくさんいる)が大きく作用すると考えている方が多くいますが、確かに人口が増えると需要が増しますので不動産価格は上昇します。

しかし、実質金利が人口推移よりも不動産価格に影響を及ぼすことはあまり知られていません。

そこで今回は、金利政策(金融緩和)の影響で不動産バブル(資産バブル)が起こった原因は何なのか?何が起きたのか?を詳しく考えてみます。

ドルと円の歴史を振り返る『今では考えられない為替相場』こちらの記事でも少し触れていますので、合わせてご覧下さい。

第一次オイルショック時に日本と米国で驚異的なインフレが起こる

第一次オイルショックが起こった時、日本と米国は不況を恐るあまりに過剰な金融緩和を行ってしまい、驚異的なインフレを起こしてしまいます。

米国のインフレ率は1975年に約12%、日本は1973年に約23%という今では想像を絶するほどの物価上昇が起こったのです。

この異常なほどの物価上昇を抑えるために、日本と米国は大幅な政策金利の引き上げを行い、日本は1975年頃、米国は1976年頃に物価の上昇は落ち着きました。

 

第二次オイルショック時に日本は過去の教訓を元に素早く金融引き締めを行う

1978年のOPECによる石油価格の値上げ決定と1979年のイラン革命により、再びオイルショックが起こります。

1バレル12.7ドルだった原油価格は3年間で34ドルまで2.7倍も上昇しました。

第一次オイルショック時と同じように激しいインフレを恐れた日本政府は、イランの情勢不安も予想して1979年から日銀による金融引き締めを実施しました。

1月から各都市銀行に対して、貸出額を圧縮するように求め、4月にはそれまで3.5%だった公定歩合を一気に1.75%引き上げて4.25%にすることを決定します。

その後も、公定歩合は断続的に引き上げられ、1980年の3月には5.5%になりました。利上げ前に比べて、1.57倍もの急激な引き上げだったのです。

その結果、需要は抑制され、第一次オイルショックのような急激なインフレを抑えることに成功したのです。

 

一方米国は第二次オイルショックを乗り越えることはできなかった

日本が第二次オイルショックを乗り切ったのとは対照的に、米国は第一次オイルショックよりも大きな打撃を受けることになりました。

米国は日本よりも遅れてFFレートを10%前後に引き上げて、無理やりインフレを抑制したのが原因で、経済に様々な副作用をもたらしたのです。

高金利により民間需要が低迷してしまい、それにより政府支出が増大し、さらに失業する人が増加していったのです。

 

米国の経済政策失敗をプラザ合意で無理やり尻拭いさせた

二度のオイルショックによる米国の金融政策の失敗が原因で発生した問題を、日本とドイツに擦り付けるためにプラザ合意」を行いました。

※プラザ合意とは、アメリカの貿易赤字を止めるために行われた、ドル安誘導政策です。

米国は1985年9月に主要国の首脳をニューヨークのプラザホテルに集め、円高、マルク高を誘導させるための国際合意を成立させたのです。

そして、それまで1ドル=250円だった為替レートは、わずか3ヶ月で1ドル=200円まで急騰したのです。

そして、日本は円高不況に陥ります。

 

プラザ合意による円高不況に対処するために行われた日銀による金融緩和がバブルを招くことになる

プラザ合意により日本国内では激しい円高の影響で輸出企業が大打撃を受け、それを防ぐために日銀は利下げを行いました。

現在のように低金利時代ではなく、当時は高度成長期の最中にあり、異例の超低金利政策だったのです。その影響で、莫大な金余りが発生し、それらの資金が土地や株式へ流れ込み、バブルを引き起こしたのです。

 

つまり不動産価格は人口推移よりも実質金利が大きく作用する

確かに、現在に比べて1980年代の日本の人口は増加傾向にありましたが、不動産価格がバブル的に上昇するほど増加していたとは思えません。

つまり、不動作価格が上昇する根底にあるのは金融政策であり、人口推移は副次的な要因でしかないということが考えられます。

このことを理解していないと、人口が増えると地価が高騰するという間違った見解をしてしまう恐れがあります。

また、人口推移が現在より大幅に改善されたとしても、金利が高めに誘導されていればその需要が爆発的に増えることもないでしょう。

例えば、現在の金利が1%だとして、それが1.20%(2割増)になったとしたら、直接的に2割のインパクトを与えますが、人口の動きはどれだけ動いたとしても年に0.5%ほどしか変化しません。

※金利とは実質金利のことで名目金利ではありません。

 

まとめ

  • 第一次オイルショック時に日本と米国で驚異的なインフレが起こる
  • 第二次オイルショック時に日本は過去の教訓を元に素早く金融引き締めを行う
  • 一方米国は第二次オイルショックを乗り越えることはできなかった
  • 米国の経済政策失敗をプラザ合意で無理やり尻拭いさせた
  • プラザ合意による円高不況に対処するために行われた日銀による金融緩和がバブルを招くことになる
  • つまり不動産価格は人口推移よりも実質金利が大きく作用する

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